sissy's log

ここからは 青い空とか岬とか 見える

春のみかん / 自己同一性を疑う

 

桜が気前よく散り、山がモコモコしてきた。
クスノキの類の葉の開きの勢い。光を求めて。
国どうなろうとも山河あり。

 

COOPの宅配で、柑橘・不知火(しらぬい)を買ってみる。
しらぬいなんて知らぬい。
外皮が皺っぽくて新鮮さを疑ったがこういう種類らしい。
ネーブル系で激うまの激甘だった。やるねえ和歌山県民。
来年も手に入れたいが忘れてそう。

 

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エマニュエル・トッド「西洋から家父長制が消えたのではない。最初からなかったのだ」クーリエ記事、2022.2.19
https://courrier.jp/news/archives/279167/

 

敵愾心が強い第三波フェミニズムは、イデオロギー的で
空疎な階級闘争である、とトッド氏は言う。
また
「人類では同性愛は自然な可能性であり、普遍的に見られるものです。しかし、同性愛嫌悪からゲイ現象への移行というのは、言いかえるならば「性の拒絶」から「性を社会的アイデンティティの中心に据えること」への移行であり、これはきわめてキリスト教らしいことです」と。

 

日本でLGBT運動が「はあ?」なのはそういうわけだ。
東洋では性的指向アイデンティティを置かない。
そんなものを大声でアピールするやつなど、元々いない。

 

そもそもアイデンティティを、自己規定することを、
アホくさいと感じる。
変わっていくのに。自分。
考えも好きなものも味覚も習慣も。
変わらない私、なんて前頭葉の見る夢だ。

 

でも若い時、10代とか20代とかは自己規定したかった
気がする。不安だし、売り込みたかったから。
すごくがんばってた気がする。
今は違う。

 

トッド氏は「私たちは貧しいのだから、そそのかされて
いがみ合ってる場合ではなく、男女は助け合うべきだ」と
インタビューの中で結論している。
とてもまともな人だ。

 

 

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坂本龍一氏の音楽を探したり聴いたりしてた。
美しい音楽を作れたこのひとは、変遷のひとなのだった。
テクノポップ、映画音楽、歌謡曲、現代音楽、ノイズ、
近年はアンビエントに向かったらしい。
B.イーノと似通う変遷ぶり。

 

E.サティやラベルが好きだったんだね。
春に似合う一品。
A Flower Is Not a Flower
Ryuichi Sakamoto


www.youtube.com

 

 

 

 

 

 

 

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今週のお題「変わった」