sissy's log

ここからは 青い空とか岬とか 見える

『トッド人類史入門』を読む

 

歴史人口学者・家族人類学者である
エマニュエル・トッド氏を知ったのは2016年、
「トランプ氏の保護貿易も悪くはない」とテレビで
30分ほど語っていた。ものの言い方がいかにも
フランスインテリ的なひねりがあり自由人の印象だった。
日本の家族制度から文明批評を展開してたが
そこはよくわからんかった。
ただ、この人はかなり面白い、とチェックし続ける。

 

第三次世界大戦はもう始まっている (文春新書)』
すでに10万部売り上げたらしい。
ニュースならネットの方が早そうだ、と未読だけど
買うべきかも。なぜなら2017に英仏で刊行された
『我々はどこから来て、今どこにいるのか? 
アングロサクソンがなぜ覇権を握ったか』には
アングロサクソン的な時代の次に来るのは
ロシア的なもの」の資料と考察に一章をさいている。
驚くほどタイムリーな男、トッド氏。
急いで書いたのかと思ってたら
6年前にはまとめてたわけだ。

 

『我々はどこから』を読みたいけど
以前、Kindleで試読したら歯が立ちそうになかった。
難しくて。高いし。
なので『トッド人類史入門』を発見して速攻で
予約注文。『我々はどこから』の
要点抜粋があり、だいたいのガイドにはなる。

 

それでも、ユーラシア大陸中央部の
ヒトの家族形態の最先端であるらしい共同体家族が
どんな感じなのか、いまいち想像できず。
中国かロシアのエリートに書いてほしい。
『我々はどこから』プーチン氏はたぶん既読だね。

 

日本・韓国・ドイツは直系家族型を基本と(あるいは
ゾンビ的に存在)し、英米核家族型が主流で、
核家族は実は「最古で原始だ」と。で
ウクライナ騒動はイデオロギー対立というより
人類学的価値観の対立を含んでいる」と。
人類学的価値観は意識上に上りにくく深層的なので
その分、大変だと。

 

また、英国エリート教育の衰退と消滅、
それゆえの狂気的な「ロシアバッシング」だと。
大学で何が起きているか、その話はこの前の
伊藤貫氏+モーガン氏の動画と合致していて
とても恐ろしく物悲しい。

 

あー。長いわー。つづく。

 

 

 

 

 

 

 

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