sissy's log

ここからは 青い空とか岬とか 見える

形なき文化文明を考える

 

先月からスマホユーザーになったので
kindle unlimited 無料体験で読書にトライ。
軽いよみものとか、箴言集の類は読みやすい。
順立てて構築された論を理解するのには
向いてない。画面小さくて細長いから。
余白に書き込めないし。
左右面にギッシリと漢字と専門用語が並ぶ、
紙書籍が読めなくなる気持ちも少しわかる。
リスクを自覚。

 

今、『老子』を読んでいる。


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形として目に見えない 文化文明もある。
こちらの方が重大なのではないか。

例えば、日本人は子供っぽいといわれる。
見た目とかロリータ趣味のせいだけでない。
「感覚的」なのだ。
先日のノルシュテイン監督の談話で思い出した。

 

例えば。
ほくほくの焼き芋を食う。
ほかほかの焼き芋、ではちょっと違う。
ほかほかは炊きたてごはんとか中華まんを
形容する時に使用する。一方
ぽかぽかの中華まん、などと言おうものなら
周囲の鋭い視線を一身に浴び
あんたどこから来た?と訊かれるだろう。
中華まんは、ほかほかなのであって
ぽかぽかではない。
例えば。
彼氏の浮気現場を目撃してしまいひとり夜道を
とぼとぼ帰る。
よぼよぼと帰ってはならない。
設定が変わってしまう。
ましてや、よちよち帰宅してはダメだ。
すべてが台無しだ。
とぼとぼよちよちって何の音なのか。

 

ここら辺、外国人には相当難しいだろう。
繊細な感覚を問われるのだ。
状況と心境をセットで丸暗記など、不可能だ。
悪魔的言語と言われる一因はこれだ。

 

逆に日本人ならオノマトペが貧弱な英語など
使いにくいし伝わる感じがしない。
ワクワクする、ドキドキする、ドギマギする。
微妙に違うし自然に使い分けられる。

 

日本人は優しい。
優しいってのは「共感力」「他者への感受性」
の高さで構成される。
土台がこの「感覚的」であることだと思う。

 

それは風土に裏打ちされている。
日本が砂漠地帯だったり一年中夏だったりならば
こうはなっていない。
風土と共にあるなら易々とは失われないだろう。

 

一方で、あまり考えない、周囲に追従する、
長いものに喜んで巻かれる、群れたがる、
などの弱点もあるらしい。
大丈夫か、この動乱期。
うまくいくといいねえ。

 

 

 

 

 

 

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