『絶望断念福音映画』

12月が来た。
ダウンコートを出し、お待ちかねのおニューの
マフラーを巻いて玄関を出る。
鼻の中が乾燥する。冬だわー。

11月は光岡英稔氏の『退歩のススメ』を読んでいた。
西欧の軍隊組織の話のあとで「だから明治政府は
唯一神の代わりに天皇を信仰対象にしたわけです」
と語られる。
「いただきます」と言う歴史は浅く100年もないこと、
その言葉の前に本来「天皇様」等が付いていたこと。
この本の話はまたいつか。
光岡英稔氏は武術家。

宮台真司氏(社会学者) がテロられたらしい。
自分が30歳の頃、かなり集中して読んでいた。
何を言ってんのかほとんどわからなかったがただ一点
「〈社会〉の外には〈世界〉が広がっている、
コミット可能コミュニケーション可能な総体を〈社会〉、
ありとあらゆるもの全体を〈世界〉と呼ぶ」という
氏の分類法に、決定的に救われた。
正に福音だった。
(『絶望断念福音映画』とは42歳頃の彼の著作)
子供の頃に〈世界〉から切り離されて〈社会〉に
スポイル・組み込まれてしまうが、時に映画の中に
「〈世界〉と再び邂逅する」人々の姿が表れると。
(氏も自分も、映画オタクだった)
詳しい話はおいておくが自分にとって氏は恩人なので
生き延びてほしい。